1.授業目的
香川県の10代後半から20代前半までの人口減少が著しい中、大学生に就労先の候補の一つとして香川県を選択してもらえるよう、香川大学生(以下「香大生」)と県外大学生(以下「県外生」)とがともに滞在し島内での活動を行う中で、若者の視点からの魅力や課題を見つけ、男木島の活性化につなげるための提言をまとめるものである。

2.実施概要
(1)活動概要
男木島インターンシップは、以下の内容により開催した。
【実施期間】平成28年8月5日(金)~9日(火)
このほか、香大生は4月22日(金)に県庁職員の方からのガイダンス(座学)を、6月12日(日)に男木島でのフィールド ワークを行った。
【参加学生】
・香大生(3名):経済学部3年女子、教育学部1年男女
・県外生(4名):大阪府立大学生命環境科学領域4年女子、中央大学経済学部4年男子、同大学法学部3年女子、立教大学観光学部3年女子
【ご協力いただいた機関・団体(敬称略)】
・男木地区コミュニティ協議会
・ONBA FACTORY
・男木島漁業協同組合婦人部
・特定非営利活動法人 瀬戸内こえびネットワーク
・特定非営利活動法人 男木島図書館

(2)プログラム
①1日目 オリエンテーション等
午前:インターンシップの趣旨等に関するオリエンテーション(サンポート高松内会議室)
午後:男木島に係るオリエンテーション(男木島図書館、ONBA FACTORY)
島内の散策、瀬戸内国際芸術祭展示見学 等
夜:男木島大祭「大ならし」の見学(恵比寿神社)
②2日目 島民との交流(男木島漁協ビアガーデン)
午前:観光客受け入れのための郷土料理作り(男木島漁協ビアガーデン)
午後:観光客に対する郷土料理の販売(島テーブル)
夜:男木島大祭「宵宮」の見学(加茂神社)
③3日目 島の生活・文化を知る
午前:タコのてづかみ体験(男木島海水浴場付近)
男木島大祭「朝宮」の見学(豊玉姫神社)
午後:観光客に対する郷土料理(わらび餅)の提供(ONBAFACTORY)
夜:活動報告会に向けたガイダンス
④4日目 瀬戸内国際芸術祭ボランティア参加
午前・午後:瀬戸内国際芸術祭アート展示受付(各アートサイト)
夜:活動報告会に向けた検討
⑤5日目 活動報告会

3.得られた成果
 途中で体調を崩す学生もいたものの、最終的には全員がしっかりとインターンシップの活動を成し遂げ、大学生同士の交流を深めることができた。
参加学生はインターンシップで学ぶべきことについて問題意識を持ったうえで参加しており、インターンシップ終了後のアンケートいからは、地域づくりについて多角的視点から捉えることができていることが窺える。以下、抜粋する。

・このインターンシップで私は男木島の文化や雰囲気だけでなく、観光による地域活性化ということについて考えを深めることができた。本で読むだけでない、住んでいる人々のいろんな生の意見を聞くこともできた。これらのことを活かし、田舎には何が必要か、また自分には何が必要かを考え、学んでいきたいと思う。
・地域づくりでは役その地域に住む人々が自分たちの住む街がより良くなるにはどうしたらよいかを考え、住民主体で活動することの方が重要なのだと分かった。
・私は将来様々な過疎地域の地域づくりに関わりたいと考えている。今回のインターンシップを通して一方的に政策を進めるのではなく、地域の方々に自分たちの住む街について考える“きっかけ”を提供し,住民主体で行われる活動のサポートをするような仕事をしていきたいと思った。
・観光客を増やすために企業や自治体など他団体の力を借りて観光開発すればいいというものではなく、やはり一番は“住む”ということを考えて観光と暮らしの両立が出来るようにしていかなくてはならない。これは男木島に限らず、他の地域のまちづくりをするうえでも考えるべき課題であると考えた。

4.今後の課題
昨年度は香大生については1年生を対象としていたが、今年度から上級生でも取得できる授業としたことから、比較的上級生の参加が多い県外生とも親しく交流することができたものと思われる。
県外生の香川への就職を期待する本事業ではあるが、今回の参加学生については、それぞれの出身地で公務員等として働くことを目指している者もいる。こうした学生を本事業で翻意させることはなかなか難しいが、香川、男木島の「関係人口」として、意識してくれる人材となれば、これを効果として考えるべきかと思う。